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2024年01月29日
事故に遭った車、いわゆる事故車は安値でしか売れない、あるいは買い取ってもらえないというイメージがあるかもしれません。実際に事故車を売却しようとしてもほとんど値段がつかなかったという経験がある方もいらっしゃるかと思います。
事故車を保有しているけど安値でしか買い取ってもらえない、処分に困っている、売れるかどうか不安という方のために、事故車買取りの実情や高値で売るためのポイントを解説します。
目次
事故車でも買取は可能！
結論からいうと事故車であっても買取りは可能です。ただし、一般車と同じようにというわけにはいきません。やはり事故車は買取価格が大幅に下がってしまうのが実際のところです。事故をして修理をした車は不具合が発生して修理代がかかってしまう、強度が低下している、下取りをしても安値でしか売れないといった理由で価値が下がってしまいます。
事故車を売却する際には以下のようなポイントを念頭に置いておきましょう。
事故車の高額買取は修復歴がポイント
事故車の場合、修復歴があるかどうかで査定額が大きく左右されます。修復歴とはその名のとおり過去に自動車を修復した履歴のことを指します。とはいえ、ボディの傷を直したりサイドミラーを交換したりといった修理をした履歴は修復歴には含まれません。「自動車の骨格部分等を交換、補修、修正した自動車」が修復歴車の定義となります。これに該当する車はどうしても不具合が発生しやすくなる、あるいは走行性や安全性が劣っていると考えられるため、査定価格が下がってしまいます。
逆に言えば交通事故に遭った車であっても、損傷の程度が低くて修復歴がない車はそれほど大きく査定額が下がることはありません。傷や凹みがあれば多少買取金額は低くなってしまいますが、一般車と同じように売却することが可能です。ボディの傷や凹みを直したり、部品を交換したりした履歴は「修理歴」と呼ばれ、修復歴がある車とは明確に区別されます。
ここからは事故車の査定額を左右する修復歴の定義や、修復歴車と事故車の違いについて解説します。自動車を売却する際には以下のようなことも踏まえて売却先や売却方法を検討しましょう。
修復歴とは？
修復歴がある車の定義は「自動車の骨格部分等を交換、補修、修正した自動車」です。骨格部分とは具体的にはフレーム、クロスメンバー、インサイドパネル、ピラー、ダッシュパネル、ルーフパネル、フロア、トランクフロアなどが挙げられます。これらは車の根幹を構成する重要な部位で、走行性能や安全性能に大きく関わるため、他の部位とは違う扱いになっているのです。たとえばフレームが歪んでいると車のバランスが崩れて正常に走行できなくなります。フレームの歪みがないかどうかも車検の検査項目に入っているほどです。
なお、骨格部分にネジ止めをしてある部品は骨格には含まれません。あくまでも骨格部分そのものに修復を加えた履歴が修復歴となります。交通事故や災害によってこうした骨格が損傷して修復したものを、我々はいわゆる「事故車」と呼んでいます。
事故をして修理をしたことがある車を売却する際には、修復歴があるかどうかをチェックしてみましょう。修復歴は車の点検記録簿などに記載されています。
事故車と修復歴車の違い
一般的には「事故車＝交通事故などで損傷を受けた車」というイメージがあるかと思います。しかし、自動車業界では修復歴がある車のことを事故車と読んでいます。たとえ骨格部分が損傷した理由が交通事故によるものでなくても、骨格部分を修復した履歴がある車は事故車と呼ばれてしまいます。逆に交通事故に遭った車でも、損傷の程度が軽微で傷や凹みの補修や外装部品の交換で済んだような車は事故車とは言いません。なので、事故をしたからその車が必ず事故車に該当して売れなくなるというわけではない点は安心してください。
修復歴については以下の記事でさらに詳しくご説明していますので、この記事と併せて読まれることをおすすめします。
事故車を修理してから買取査定を出した方がいい？
交通事故に遭って車が損傷してしまった場合、あるいは車の骨格に異常が疑われる場合、修理してから売却したほうがいいのでしょうか？
確かに車に不具合が発生していると売却価格は下がってしまいます。しかし、修理をすれば修理費用が必要です。お金をかけて修理をしたとしても、高値で売れるとは限りません。とりわけ車の骨格部分を修理するとなると非常にお金がかかります。一方で修理したとしても修復歴車という扱いになってしまい高値がつきにくいという事実は変わりません。売れたとしても修理費用のほうが高くて赤字になってしまうというケースも往々にしてあります。車の売却や乗り換えを考えられている方は、一度現状のままで買取査定に出してみることをおすすめします。
なお、修復歴を隠して売却しようとしても点検簿や整備簿を見ればわかってしまいます。プロはパーツの歪み、ボンネットやドアなどの隙間などから修復歴があるかどうかを見抜きます。修復歴があるのにも関わらずそれを隠して売却した場合、後々トラブルが発生して損害賠償請求などにも発展するおそれがあるため、絶対に隠し立てはしないようにしましょう。
事故車の買取はどこに依頼する？選ぶ時のポイント
修復歴がある車はどうしても事故車扱いになってしまい、査定額が下がってしまいます。しかし、売り方を工夫すれば事故車でもそれなりの値段で売却することも可能です。特に重要なのは売却先です。どこに売るか？買取業者によって査定額は大きく異なります。ここからは「少しでも事故車を高く売りたい！」と思われている方のために、売却先を考える際のポイントについてご紹介します。ぜひ以下の3点を意識して買取業者を選びましょう。
海外への販路がある
まずおすすめしたいのは海外に販路がある買取業者です。品質が高い日本車は世界中で人気が高く、国によっては日本車自体が高級車扱いされているほどです。修復歴があっても走行性や安全性に問題がなければ高く売れ、日本では車検が通らない車、走行ができないような状態の車ですらも需要があります。
実際に日本国内では安値でしか売れないような事故車や水没車、過走行車が大量に海外に輸出されています。
ホームページなどで海外に中古車を輸出している旨や海外に販路がある旨を打ち出している買取業者を探してみるのも手です。また、そうしたことが打ち出されていなくても、海外に販路がある中古車買取業者は他社よりも高値で査定してくれる傾向があります。
手数料や引き取り料がかからない
事故車の買い取りには引取料や手数料がかかる場合があります。これらの費用は買取額から差し引かれるのが一般的ですが、査定額が低い場合はこれらの費用がかかって赤字になってしまうということにもなりかねません。また、査定額が高くても引取料や手数料を支払えば売却益が目減りしてしまいます。
買取業者を選ぶ際には引取料や手数料がいくらかかるのか？を確認してみましょう。買取業者によっては引取料や手数料が一切かからないこともあります。また、出張査定のみ手数料がかかるケースや、「査定料」という名目で買取額から手数料が差し引かれる場合もありさまざまです。
やはり引取料や手数料に関してもホームページに記載されているケースが多いですが、わからなければ直接業者に問い合わせてみましょう。
手続きのサポートがある
中古車を売却する際には車検証や自賠責の保険証、リサイクル券などさまざまな書類が必要で、売却する際には手続きもしなければなりません。
事故車の買い取りではさらに一般車を売却する場合とは異なる書類を用意しなければならなかったり、特別な手続きが発生したりすることがあります。たとえば海外に事故車を輸出する場合は解体報告記録日や使用済自動車引取証明書などの書類を用意して陸運支局に出向いて廃車手続きをしなければなりません。一般の方ではわからないことも多くあり、書類の準備や手続きをしている時間が取れないケースもあるかと思います。
事故車を売却する際には書類の準備や手続きに関してもしっかりサポートしてくれる買取業者を選びましょう。
まとめ
事故車の買い取りでは修復歴の有無が査定額に大きく影響を与えます。過去に車の骨格部分を修復した場合は修復歴あり、つまり事故車という扱いになって大幅に査定額が下がってしまう可能性が高いです。一方で、事故による損傷があったとしても、骨格部分以外の修理で済んだ場合はそれほど査定額には影響しません。
とはいえ、事故車であってもまったく売れないというわけでもないので、諦めないでください。特に海外にも販路を持っている、手数料や引取料がかからない、手続きのサポートがしっかりしている中古車買取業者であれば、好条件でスムーズに事故車が売却できる可能性があります。
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