2024年04月02日
事故車は修理、買取、廃車のいずれかの方法で処分されることが多いです。損傷の度合いによって適切な処分方法が異なりますが、買取業者で「値段がつかない」「処分には費用がかかる」と言われた事故車でも、実は売り先を変えれば高値がつくことがあります。
この記事では、事故車の処分方法、事故車の修理と買取はどの基準で判断すべきか、事故車の買取手続きの手順と必要書類という3点を解説します。
事故車の扱いが分からない、費用を抑えるために自分で廃車手続きをしようと考えているという方は、ぜひ本記事をご覧ください。
目次
事故車の処分方法は?
事故車になってしまった場合の処分方法としては、主に以下のパターンがあります。
- 修理して乗り続ける
- 廃車(スクラップ)にする
- 買取業者に出す
- ディーラーに下取りしてもらう
- 保険会社に引き取ってもらう
こちらでは、それぞれの方法の利点や注意すべき点について詳しくご紹介します。
修理して乗り続ける
まず考えられるのが、事故車を修理して乗り続けるという方法です。修理して乗り続けるのがおすすめな場合として、以下の3つが挙げられます。
車に愛着がある
ずっと大切に乗ってきた車、貴重なモデルで手に入りにくい車が事故で破損してしまった場合は修理を検討されてみてもいいかもしれません。
ただし、車が古かったり、レアな車種だったりすると代替パーツが見つからず修理ができないこともあります。車に愛着がある方は、修理で対応できるレベルかどうか、見積をしてもらいましょう。
買ったばかりの新車
最初の車検を受ける前に事故に遭って車が破損してしまった場合、メーカー保証を使用してディーラーで修理ができるケースがあります。ただし、ディーラーによってルールが異なり、破損が大きいと保証の対象外となる可能性があるので、まずは担当者に問い合わせてみましょう。
修理費用の方が安い
新車を購入するよりも修理費用の方が安い場合、修理して同じ車を乗り続ける人も多いです。ただし、保険を利用する際には走行距離が長い、長年乗っている車だと「経済的な全損」と判断されると修理代が払われないので注意しましょう。
経済的な全損とは、物理的には修理ができるものの、車の時価が修理費用を下回る状態のことを指します。経済的全損とみなされても引き取り自体は可能です。
廃車にする(スクラップにする)
修理が難しいほど破損してしまった、あるいは新しい車に乗り換える場合は廃車のための手続きを行う必要があります。
事故車をそのまま放置していても、車籍がある以上自動車税が発生するため早めに廃車手続きを行いましょう。廃車手続きには、一時抹消登録と永久抹消登録があります。
一時抹消登録
一時抹消登録は一時的に車籍の登録を抹消するための手続きです。あらためて登録手続きをすれば再度同じ車に乗ることができるので、事故で車が乗れない状態になったらまず一時抹消登録を行います。一時抹消している間は自動車税などがかかりません。
一時抹消登録には、以下の書類などが必要です。
- 自動車検査証(車検証)
- ナンパプレート
- 印鑑証明書(所有者のもので3カ月以内に発行されたもの)
- 印鑑(印鑑証明書で登録したもの)
- 検査登録印紙代
- 申請書
永久抹消登録
永久抹消登録はその車を解体することが決まった際に、車籍を抹消するために必要な手続きです。原則として一度永久抹消登録を行った車籍は復活できません。解体に関する情報が必要なので、業者に依頼してから申請を行いましょう。
車検の残存期間が1カ月以上ある場合は、自動車重量税の還付申請を永久抹消手続きと同時に行えます。
永久抹消登録には、以下の書類が必要となります。
- 自動車検査証(車検証)
- ナンバープレート
- 印鑑証明書(所有者のもので3カ月以内に発行されたもの)
- 印鑑(印鑑証明書で登録したもの)
- 検査登録印紙代
- 申請書
- 解体報告記録がなされた日・移動報告番号
- 事業用自動車等連絡所(事業用ナンバーの場合)
普通自動車の抹消登録を行う場合、管轄の運輸支局または自動車検査登録所に出向いて申請を行います。軽自動車の場合は名称が異なり、一時抹消登録は一時使用中止、永久抹消は解体返納と呼ばれ、管轄の軽自動車検査協会が窓口となります。
解体(スクラップ)とは、廃車を決めた車両を解体業者が破砕処理することです。解体業者にスクラップを依頼する際の費用の目安は、軽自動車で20,000~40,000円ほど、普通自動車で25,000~50,000円ほどです。
買取業者に出す
意外に思われるかもしれませんが、事故車であっても買取業者に買い取ってもらえるケースが多いです。もちろん、普通に乗れる状態の車両よりも査定額は低くなってしまいますが、修復すれば乗れる程度の事故車であれば買取業者に出すことも可能です。
ただし、査定額を上げたいからといって、事前に修理に出すのはおすすめできません。特に大手中古車買取業者の場合、買取価格よりも修理費用の方が高くつき、結局損をしてしまうことが多いためです。
事故車を一般的な車買取業者へ買取依頼する場合は、そのままの状態で出しましょう。
ディーラーに下取りしてもらう
各メーカーのディーラーでも、事故車の下取りや手続き代行をしてくれることがあります。
ただし、ディーラーはあくまでも新車を販売する場所なので、下取りできるのは自走ができる程度の比較的軽微な損傷に限られる場合が多いです。
また、自走ができない事故車でも下取りしてもらえるメーカーであっても、レッカー費用が発生するケースが多く、高価買取は望めないため事故車の処分方法としては優先度低めでしょう。
そのディーラーで新車を買うのでサービスをしてもらえるなどのメリットがない限りあまりおすすめはできません。
保険会社にひきとってもらう
車両保険に入っている場合、事故車が全損扱いとなったら保険会社に引き取ってもらうことが可能です。保険における全損扱いには2種類があり、1つは先ほどご説明した「経済的全損(車の時価よりも修理費用の方が高い状態)」です。もう1つは、「物理的全損」といって、修理ができないほど車両が損傷している場合です。
全損と判断され保険を使って引き取ってもらえる場合、費用はかかりません。保険金または事故時点での車の時価が支払われます。
ただ、所有権は保険会社に移るため、買取業者に売却することはできません。また車両保険を使用することで、事故後の契約更新時に等級が下がって保険料が上がることがあります。契約されている保険会社の規定とプランをよくご確認ください。
事故車を廃車買取りか修理の基準は?
事故車を処分する際、廃車買取と修理の選択は損傷の度合によって決めることが多いです。
傷やボディの凹みくらいであれば、修理した方がコストは安く抑えられます。
フレーム部分が損傷して修理費用が高くつく場合は、事故車や廃車買取業者に引き取ってもらって新しい車を買う方がかえって損をせず、その上手間もかからず安全です。
損傷が激しい車は事故車・廃車専門買取業者へ相談しよう
損傷が激しく、一般的な中古車買取業者やディーラーで下取りができない場合は、事故車専門の買取業者や廃車業者へのご相談をおすすめします。プロとそうでない人では判断する基準が異なるため、事故車であっても専門的な業者に相談すると意外と高値がつくことがあります。
一般的な車買取業者に買取を依頼する場合、対象となるのはフレームに影響していない程度の損傷(キズや凹み程度)の車が多いです。ただし、大手買取業者は買取価格が低くなる傾向にあり、廃車の引取時に手数料を請求されることもあります。
車のフレーム部分が破損した車、またはフレーム部分を修復したことがある車の場合は、一般的な買取業者だとマイナス査定になるケースが多いので、海外販路がある専門の業者がおすすめです。
事故車の損傷の度合いと修復歴については、こちらの記事でも詳しく解説しております。
ぜひ合わせてご覧ください。
事故車だとしてもまず買取を考えよう!
事故車で損傷が激しい場合でも、事故車や廃車を専門的に扱う買取業者であれば値段がつく可能性があります。「事故で車が破損した=実費で処分しなければならない」と考える方も多いですが、買取業者に依頼すれば料金を負担することなく事故車を処分できます。
事故車専門の買取業者や廃車業者は、事故車を再利用したり、海外で販売したり、パーツを分解して部品取りするなど、独自の販路があるため破損した車両でも値段がつく可能性があるのです。
状態によっては値段がつかないこともありますが、業者が手続きを行ってくれるので代行や引取にかかる手間と費用が抑えられるといったメリットもあります。事故車になってしまったとしても、まず買取を選択肢にいれて処分方法を考えましょう。
廃車買取りの手続きと必要なもの
廃車買取業者を利用する際の手続きの流れと、必要なものをご紹介します。
利用したい買取業者が決まったら、以下の手順で手続きを行います。
- 電話やWebサイトから問い合わせ
- 引き取りの日時を決める
- 必要書類を用意しておく
- 車と必要書類を引き渡す
運輸局等での手続きは業者が行ってくれるので、自分で手続きする必要はありません。また、廃車買取業者に車を引き渡す当日までに、以下の書類を用意しておきましょう。
- 自動車車検証
- 印鑑証明書
- 委任状
- 譲渡証明書
- リサイクル券
- ナンバープレート
- 自動車損害賠償責任保険証明書(車検の有効期限が残っている場合)
修理のメリットと注意点
事故車を修理して乗り続けたいとお考えの方も少なからずいらっしゃるかと思います。事故車を修理するメリットとしては、
- 損傷の程度によっては乗り換えよりも安く済む場合もある
- 保険を使って安く修理できることもある
- お気に入りの車を手放さずに済む
などが挙げられます。特に車は安い買い物ではないので、費用面を押さえられるのは魅力的です。一方、事故車を修理して乗ることの注意点としては以下が挙げられます。
- 損傷の程度によっては修理費用が高額になる
- 修復歴がある車はリセールバリューが低い
- 思わぬトラブルが起こるリスクがある
修理して問題なく走行できたとしても、事故の衝撃による金属疲労などが原因で後々思わぬトラブルが発生するおそれがあります。修理をしても事故前と全く同じ状態には戻らない可能性があることも、念頭に置いておきましょう。
まとめ
事故車の対処法として、修理をする・買取り業者に依頼するといった選択肢について詳しくご紹介しました。損傷が激しくなければ修理して乗り続けられる可能性も十分あります。ただし、修理後しばらく経ってから不調が出るリスクについても考えておきましょう。
買取してもらう場合、損傷が軽微であれば別ですが、一般的な車買取業者では値段が付きにくいだけでなく、廃車などの手続き費用が発生することもあります。損傷の程度によっては、引き取りの費用がかからず手続きも代行してくれる事故車や廃車専門の買取業者がおすすめです。
他社で値段が付かなかった事故車は
野崎商会へご相談ください。
埼玉県ふじみ野市の事故車買取は野崎商会へご相談ください!大手車買取業者や他社で値段がつかなかったような車、引き取りを断られた車、自走ができない事故車であっても、高値買取が期待できます。
廃車手続きも代行いたしますので、「事故車の処分の仕方が分からない」という方もお気軽にご相談ください。